事前に考えておきたい面接時の質問への回答

介護士に就職するなり転職するなり避けて通ることができないのが面接だ。せっかく介護士としての能力があったとしても面接対策をきちんと行わないと面接を通過することはできない。介護士ならではの面接対策をここでは伝えていこう。

典型的な面接対策はよく出る質問にたいして適切な回答ができるようになることだ。たとえば、介護士としての仕事を通して何を実現したいかはよく聞かれる。専門性を高めることを伝えて仕事に対する前向きな姿勢をアピールするとともに、地域住民の助けになりたいということを言うことでより強い意欲を面接官に印象付けることができるだろう。

また、残業や夜勤ができることを伝えることも大切だ。介護士の仕事は日勤ばかりではない。デイサービスや訪問介護であれば日勤のみの場合が多いが、有料老人ホームなどの入居施設であれば夜間もお世話をする必要があるため、夜勤が当然ある。面接で夜勤や残業の可否が聞かれるので、そこで無理ですと言ってしまうと夜勤や残業ができるといっている他の候補者よりも不利になりやすい。ただし、どうしても無理な事情があるときは素直に伝えるといいだろう。理由によっては考慮してくれる施設もあるからだ。

他にも、面接対策で重要なことは逆質問である。面接官への質問をしない人がいるが、それは興味がないことを伝えているようなもので勿体ない。研修制度の有無や、介護士として働く前に勉強しておいた方がいいことなどを質問すると、志望度が高いと判断してもらえるだろう。

採用で重視される面接の対策

介護士の就職活動では面接が重要視される。なぜなら介護士の仕事は、人とうまく関わることが求められるからだ。面接の服装はスーツが無難だが、それに準ずる失礼のない装いであれば問題ない。それよりもむしろ、清潔感があるか、基本的な挨拶ができるか、人の目を見て話ができるか、きちんと敬語が使えるかといった、社会人としてのマナーが身についているかどうかが問われるのである。こちらの「介護士の面接バイブル」で面接の基本マナーを確認しておくといい。

また本番で自信を持って答えられるよう、面接対策を行うことも必要である。たとえば、志望動機やどんな仕事がしたいのか、残業や夜勤は可能か、ふだん高齢者と関わりはあるかといった問いに対し、明確に答えられるようにしておくと安心だ。転職の場合は、前職を辞めた理由や経歴についても問われるだろうから、これらの答えも準備しておく必要がある。

また、面接では回答の内容と同様に、面接官に与える印象が重要になる。大きな声でハキハキと笑顔で答えているか、質問に的確かつ簡潔に答えられるか、話す時には面接官の顔を見ているかといったポイントがチェックされる。これらのポイントを意識して、鏡を見ながら練習しておくことが肝要だ。

もし志望動機を求められた場合には、具体的なエピソードを交えて話すと説得力があり、印象に残りやすいだろう。自分の短所を答える際にはポジティブな言葉を使って表現するなど、ネガティブでマイナスなイメージを与えないような言葉選びに気をつけるべきである。前の職場の悪口を言うと、常に不満を抱えているように思われてしまうし、給与などの条件を繰り返し質問するのも自分本位と見られがちなので気をつけよう。